2016年11月15日火曜日

これは ある男の物語だ!

【実話】ある男の物語

これはある男の物語だ。


1999年、12月、雪が降る中、
黒いジャンパーに軍手をした男が
4tトラックの荷台から10Kgある
ダンボールの箱を降ろしている。

郊外の食品加工工場の納入口だ。
白い息をはきながら検品係と伝票を付け合せる。

Mサイズ、30、Lが50。何をしているのか?

そう、卵の納品をしているのだ。卵??
そう、食卓にのる卵だ。

所定の場所に10kgのダンボール100箱を
積み終えると、さっさとトラックの運転席に乗り込み、汗をぬぐう。

煙草に火をつける。男の月収は35万円。
手取り25万円。妻と子どもが一人。
家族3人、ようやく食べていける収入だ。



あなたが男のそばを通りかかれば、
本当に平凡な、どこにでもいるトラックの運転手と見えるであろう。


いや、
風景の中に完全に溶け込んでいる男を意識さえしないはずだ。

納品を終えた男は、トラックの運転席に
乗り込み、伝票を見直し、さっさと次の場所に向かった。 




それから4年後、2003年12月のある日

ブリリアントシルバーのメルセデスベンツは
ゆっくりと高輪2丁目の交差点を曲がり、麻布、六本木を抜ける。
赤坂にある洒落た建築物の駐車場へ入っていく。
広めのオフィスには7名のスタッフが働いている。

そのむこうに大きくえん曲した窓があり、
六本木ヒルズが朝の光を照り返している。

男はスタッフに声をかけながらオフィスを
縦に抜けて、その奥にある個室に入る。

スタッフがホットコーヒーを持って
入ってくると、今日、面会予定のクライアントリストを男に手渡す。


男?そう、彼は先のトラックの運転手と同一人物だ。
男の年収は、この4年間で実に10倍を超えた。彼に一体何が起きたのか?




そして時は流れ、2016年11月のある日、

さらに男の会社は事業を拡大し、
六本木駅直結のビルに100坪を超える
オフィスを構えるまでに至った。

ネット起業の波に乗り、
一瞬でも富を築く者は後を絶たないが、
同時に消えていく者も少なくない。


彼はすでに15年以上に渡り、事業を成長させ続けている。

すでにビジネスの運営は彼の手を離れ
スタッフが動かしているが、

そのビジネスのデザインは全て
彼自身が行い、今でもその隅々にまで目を光らせている。



さらに新しい事業を立ち上げるべく、
毎朝4時には起床し、様々な情報を収集分析し、
プランを練っていく、その活動はとどまることを知らない。


自宅はオフィスから徒歩数分、
知らない人はいない都心のランドマークに
位置する、某外資系ホテル直営のレジデンス。

週末は温泉地の別荘で過ごしている。

言うまでもないが彼は先述のトラックの運転手と同一人物だ。

果たして一体、彼の人生に何が起きたのか?


でわ  この続きは 次回に・・・



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